麻糸績み技能者「よりひめ」/麻糸産み講座公認インストラクター  
すみとも ちえ

2013年春、第8期生『麻糸産み後継者養成講座』を受講。同年秋、よりひめデビュー。

アトピーが酷くなった時期、着るものにとても困りました。肌にやさしい素材を探していたときに、この講座を知りました。講座の案内で、今まで自分が知っていた『麻』と『大麻』の違いを知り「これだ」とすぐさま申し込みました。

自分の手で糸が作れるということを経験し、服を作るには布、布を作るには糸が必要だという当たり前のことに気がつき、わくわくしています。

糸績みは楽しく生涯続けていきたい想うと同時に、地元・徳島には糸績み仲間がおらず淋しく感じることがありました。私が受講していた頃は東京での講座しかありませんでした。遠くまで通うのが難しい方のほうが多いのでは…。

糸績みの魅力を伝えつつ、仲間が増えれば良いなぁとの想いもあり、インストラクターを目指しました。

2016年春より、徳島・四国を中心に講座を開催。

日本古来の大麻繊維に触れながら、糸績みの技術と魅力をお伝えしています。

糸績みを通じて、感じたり学ぶことは生きることにも繋がっていると、講座で伝える側になってより強く思うようになりました。

2017年6月に手製の原始機を使い、これまで績みためた大麻糸で初めての大麻布を織りあげました。その後はゆっくりとしたペースで、手績み手織りの大麻布を織っています。


『糸績み』

糸を繋げることを績む(うむ)といいます。

気もそぞろに扱えば大麻の繊維は応えてくれないんだけど、1本ずつ丁寧に向き合えば美しい糸へと繋がってくれる。

果てしない作業ではありますが、そこにかける手間がとても愛おしく、豊かな時間を感じています。

あと、単純に糸績みがとても楽しいのです。